やさしい色がひろがる
力強い甲冑
染色作家・小川由起子による草木染(くさきぞめ)。
天然の草木染料で、正絹を丁寧にひとつひとつ手染めしています。
手仕事だからこその柔らかい風合いが、
五月人形の品格を引き立たせます。
染色作家・小川由起子による草木染(くさきぞめ)。
天然の草木染料で、正絹を丁寧にひとつひとつ手染めしています。
手仕事だからこその柔らかい風合いが、
五月人形の品格を引き立たせます。
生地の風合いを生み出す天然素材は、お人形に合わせて選んでいます。
鎧・兜に使用する緑の染料「刈安」は、天平時代には鎧・兜の衣服染料として使われていたものです。
他にも、根が赤いことから名付けられた茜、インディゴ、ラックダイ、カテキュー、エンジュを使用しています。
染める生地やパーツを半日お湯につけたあと、タオルで水分をとります。
染める植物から、1時間以上かけて染料を抽出します。
その間に、染めるパーツや生地を媒染液につけます。
媒染液につけた生地やパーツを、抽出した植物の染料につけます。
その後、水洗いしても色が落ちなくなるまでゆすぎます。
しっかり水気をとったあと、日陰干しをして完成です。
鎧は10種類以上もあるパーツごとにひとつひとつ手染めします。
さらに、全体的にバランスのとれたぼかしを表現するため筆を使いながら染め上げます。
とても細かい工程で、高い技術が際立ちます。
天然の植物から染料を作るので、植物が採れる季節や年によって色合いが変化します。
さらにひとつひとつ手仕事で染めていくので、特別感も。
孫に贈るおじいちゃん、おばあちゃんの気持ちになって、丁寧に手染めしています。
甲冑師の技術や京都の龍村美術織物が醸し出す風格と、天然素材の草木染の雰囲気が一緒になることで、他にはない、強さとやさしさが共存した甲冑が完成しました。
お子さま、お孫さまの成長の記憶に草木染の記憶が残り、
「芯のある強さのなかにやさしい心をもつ男の子に育ってほしい」という想いを込めています。
前橋市生まれ
草木染めのコンセプトのご紹介と、
染色作家・小川由起子(おがわ
ゆきこ)インタビュー。