陶器の雛人形は様々な種類があります
女の子の健やかな成長を願う桃の節句、ひな祭り。
元々は、縁起の良くない季節の変わり目に悪いことが起こらないよう、「お雛様」に厄災の身代わりになってもらうという儀式から始まったとされています。
伝統的な雛人形と言えば、仕立てた着物を胴体に着せる「衣裳着雛人形(いしょうぎひなにんぎょう)」・桐の木に正麩糊で人形に布地を入れ込む(木目込む)「木目込み雛人形(きめこみひなにんぎょう)」の2種類が代表的です。
しかし最近では、一風変わった「陶器製」の雛人形のセットも注目されつつあることをご存じですか?
陶器と言うと日本では滋賀県の信楽焼や栃木県の益子焼などが有名です。陶磁器と範囲を広げれば佐賀県の有田焼、伊万里焼、唐津焼、岡山県の備前焼、岐阜県の美濃焼、愛知県の瀬戸焼なども有名です。陶芸家、作家として有名なのは光悦、柿右衛門など名前は皆さんもお聞きになったことがあるでしょう。
現在では陶器で作られた雛人形もいろいろな種類があります。コンパクトでおしゃれなもの。有田などの高級なものなどいろいろです。
そんな陶器人形の発祥は中世ヨーロッパのようです。有名なところではマイセンやリヤドロがあげられるでしょう。
本記事では、伝統的な雛人形に西洋の陶器の要素を取り入れた、モダンな雛人形について見ていきましょう。
陶器製の雛人形とはどんなもの?
そもそも陶器人形は、中世のスペインやドイツなど、ヨーロッパ各国に由来します。
そのポーセリン(磁器・陶器)の製法は「国家機密」とされるほど貴族たちに愛されていました。
そんな格式高い陶器人形を、日本の和の象徴である雛人形と調和させたのが、陶器製の雛人形です。いまでは豊富な種類があり、質も価格も様々です。
上質なものですと陶器独特の質感が温かみを感じさせ、伝統的な桃の節句の雛人形とはまったく違った「洋風の上品さ」を醸し出しています。
製造ブランドの代表格は、テーブルウェアやアクセサリーなどを手がけるスペインの「リヤドロ」です。伝統的なポーセリンを用いて世に送り出す芸術は、世界に新しい風を吹かせ続けています。
そんなリヤドロが作る陶器製の雛人形は、日本の伝統の「子供の成長と幸せを祈る」という考え方にインスピレーションを受けて作られました。細部までこだわり抜かれたクオリティの高さが魅力的です。
陶器製の雛人形のメリットとデメリット
そんな素敵な陶器製の雛人形ですが、伝統的な雛人形とどちらを選べばいいのか迷ってしまいますよね。
もちろん、どちらにもメリットとデメリットがあります。
陶器製の雛人形を選ぶことにはどういったメリット・デメリットがあるのか、伝統的な雛人形と比較しつつ見ていきましょう。
陶器製雛人形のメリット
まず、メリットの面から見ていきます。
・お手入れの必要が少ない
陶器製の雛人形は、お手入れの必要がかなり低くなります。
伝統的な雛人形では髪や衣装の乱れが生じ、しっかり飾り付けや片づけをしないとすぐに傷んでしまいます。
しかし、陶器製であればこの心配があまりありません。飾り付けや片付けも簡単で、あまり手間をかけずに長い間飾ることができます。
・ホコリや湿気に強い
また、陶器なのでホコリや湿気に強いこともメリットです。
伝統的な雛人形は、保管の際に湿気などが入らないよう、かなり気を遣わなくてはなりません。
しかし陶器製であれば、そこまで注意を払わずとも長期間の保管が可能です。
・インテリアとしても使える
最近では和室のあるご家庭の方が少なくなってきております。
洋風のお部屋にも違和感なく飾れる陶器製の雛人形は、美しいインテリアとして飾ったままにしておくこともできるのもメリットの一つです。
・サイズや価格などの選択肢が幅広い 陶器の雛人形は季節のインテリア風の和小物からリアドロなどブランド品の本格的陶器雛人形まで、価格やサイズが幅広いこともメリットといえます。注意点は値頃で大量生産された陶器雛人形には一部海外製品も流通している為、お子さまの初節句お祝いふさわしいかどうかは親御さんたちでご判断ください。
陶器製雛人形のデメリット
次に、デメリットについて見ていきます。
・割れやすい
まず、陶器製の人形は材質上割れやすいことが挙げられます。
それだけでなく、割れた場合はとがった破片で怪我をする可能性があるので、幼児
のいる家庭では特に置き場所を工夫しなければなりません。
また、伝統的な雛人形とは違い、一度割れてしまうと修理することは困難。
破損には注意する必要があります。
・伝統的ではない
陶器製の雛人形は、あくまで伝統的な雛人形とは違ったものです。
そのため、雛人形がもつ「和の美意識の教育」という側面が無くなってしまう可能性があります。
この点について、次に詳しく考えてみましょう。
雛人形が陶器製でも「和の美意識」を伝えられるでしょうか?
陶器製の雛人形には、新しい文化としての心が宿っています。しかし、日本に昔から伝わる「和の美意識」はどうでしょうか。
伝統的な雛人形は本物の和服の布、伝統的な髪型で作られています。
そのため、お子様が文化・歴史を学び、さらにそれを後世へ伝えていくきっかけになるという役割をも果たしてきました。しかし、陶器製の雛人形では、インテリアとして美しくはあっても、その役割は果たせません。
上では、陶器製の雛人形のメリットとして「安心に簡単に飾れる」ことを挙げました。しかし、これは同時に、雛人形をお手入れすることを通じて、壊れやすい小さなものを大切に扱う事や、こまめに愛情をそそぐ機会が完全に失われてしまうという意味でもあります。
本格的な雛人形は、布も最高級品で、人形も細部まで精緻に再現されています。
この雛人形を丁寧に飾るということは、子供への情操教育の一環でもあったのです。
もし、女の子の健やかな成長を想うだけでなく、日本が誇る和の伝統文化を受け継いでほしいと願うなら、陶器製の人形では不十分かもしれません。
以下、木目込み人形をご紹介します。
- 木目込人形 喜久絵 親王飾り「桜子」
思わず笑顔がこぼれる表情の愛らしさが喜久絵のひな人形の一番の特徴です。丸みを帯びたお顔と造形、着物は華やかな金彩友禅を身に纏っています。飾り台と屏風は、材料に桐材を使用した65?間口の豪華なセッティングです。
商品詳細
- 木目込人形 ゆかり 親王飾り「恭香72」
ふくよかな造形と気品あふれる表情が愛らしいおひなさま。木目の飾り台に変り型の金屏風は伝統とモダンが程よく調和され、和室・洋間を問わず、どこにお飾りしてもすてきなひな祭りをお祝いできます。
商品詳細
- 木目込人形 賢一 親王飾り「以和喜 帯地」
鋭いラインと優雅な曲線を兼ね備えた造形に、着物の帯を木目込み、繊細で高級感のある人形に仕上がりました。屏風は正絹の金通しの生地を使用し、白地に奥ゆかしく金糸が輝きます。人形はもちろん道具にもこだわりぬいた賢一工房の逸品です。
商品詳細
陶器製の雛人形は海外からのお客様の手土産にお喜びいただけます
とはいえ、どんなものにも向き不向きがあるもの。
陶器製の雛人形はお子さまのために買う以外の場面では、お喜びいただけること間違いなしの「お土産」としてご購入いただけます。
お土産では喜んでもらえることが大切ですから陶器製の人形文化のある、海外から来た方への手土産に陶器製の雛人形は最適です。
日本の伝統的な風合いは残したまま、海外の方にも馴染みの深い陶器のデザインが高いレベルで調和しているため、海外の方の上品なお宅にも違和感なく飾れます。陶器製なため、普段置きのインテリアとすることも可能・手入れが少なくて済むのもポイントです。
この点、お土産として陶器製の雛人形を選ぶなら、やはりリヤドロの陶器製雛人形購入するのがお勧めです。確かに陶器製の雛人形は多くのお店やブランドから販売されています。
しかし、陶器の本場スペインに受け継がれる伝統的な技巧と、日本の伝統を徹底的に研究して作り上げるリヤドロの陶器製雛人形は唯一無二。微細なところまでこだわり抜かれたデザインと、まるで水面のように濡れた質感が特徴的です。
陶器とは思えないほど精密に再現された柄やしわ、柔らかささえ感じる芸術的なクオリティをお楽しみいただけると思います。
東玉では2009年よりリヤドロジャパン様と提携し、陶器製のお人形の販売を行っており、カタログよりお取り寄せ販売が可能でございます。また、他にも海外からのお客様へのお土産に人気のお品も数多く取り揃えております。
まとめ
陶器製の雛人形は、ヨーロッパの陶器人形の文化と日本古来の雛人形の分化が融合したモダンな逸品。大切な人へのお土産、特に海外から来られた方へ渡すお土産としては、これ以上ないくらい最適です。
とはいえ実は、和のこころをお子さまに伝えるという点では「伝統的な雛人形」のほうがずっとおすすめできます。
”陶器製の雛人形”でも”日本古来の雛人形”でも、どちらにしても、飾ってお祝いをするとゆう、日本古来の伝統文化を継承していく事には、かわりがないのです。飾る人形が変わっても、”日本の心”は見失わない様にしたいいものです。
陶器製の雛人形か、伝統的な雛人形。あなたの目的に合わせて、お好きな方をお選びください。