雛人形を手放す時に「寄付」という選択肢
東玉で人形供養事前受付をしております。詳しくはこちらをご覧ください。
女の子のお守りの役目も担っている「雛人形」は、お子さまが大きくなり大学生になり、社会人になり、ご結婚されたりとライフステージを上がるにつれて飾られる機会も少なくなってくるようです。
雛人形を飾る年齢は決まっていませんから、何歳になっても飾って楽しんでいただいて良いのですが、お雛様の時期に実家へ帰ることが難しい場合や、ご結婚されて自分の子供用の雛人形を持つようになると、実家の方の雛人形はあまり出番がなくなってしまうことも多いようです。
せっかくの雛人形ですが、飾られないでずっとしまっておくのは勿体ないですね。
しかし、現実的には自らのお子さんがお生まれになると「自分の子供の雛人形があれば十分」と、昔自分が買ってもらった、実家に置いてある雛人形が飾られる機会は少なくなるようです。
このような眠ったままの雛人形を邪魔だからと捨ててしまうのは非常に好ましくありません。手放す方法として、次に必要としている人へ譲る「寄付」という選択肢について見ていきましょう。
使わなくなった雛人形を寄付することはできる?
使わなくなった雛人形を寄付することはできるのでしょうか?
結論から申し上げますと、使わなくなった雛人形を寄付することはできます。
雛人形の物品寄付受け入れ団体へ寄付する
物品寄付を受け入れているいくつかの団体があり、雛人形の受け入れをしている所もございます。
しかし、多くの場合は送料等の寄付に関わる費用は寄付を行う人の負担となるようです。
また、状態に関しても一定の基準を設けている場合が多く、雛人形の御道具が一部欠品していたりの状態だとお受け付けしてくれない場合もあるようです。
また、寄付受付をしている団体も、運営元が株式会社などの営利企業である場合もあるようですので、雛人形のご寄付をご検討いただく場合はサイト内の運営者情報を確認頂いたほうが良いでしょう。
雛人形をつかったイベントなどの為に自治体が寄付募集をしている場合もあります
新旧の中古の雛人形を大量につかったイベントを開催する自治体もみられます。この場合はそこまで状態の条件は厳しくないようですが、やはり寄付を行うに際しての費用は寄付者の負担の場合がほとんどのようです。
また、自治体での雛人形の寄付募集では寄付者が多く集まる傾向にあり、想定していた数量に達すると雛人形寄付募集も締め切られる為、常に募集しているということではないようです。
意外に思われるかもしれませんが、雛人形を寄付をするのに無料で寄付ができることろはあまり無く、送料や保管料、事務手数料などの費用がかかるケースがほとんどなのです。
雛人形を寄付した場合の税の控除は受けられる?
近年では知名度が高くなってきた「ふるさと納税」での税の寄附金控除ですが、雛人形などの物品を寄付した場合でも税の寄附金控除を受けられる場合はあるのでしょうか?
そもそもの寄附金控除ですが、どんな団体に寄付しても寄附金控除が受けられるわけではありません。寄附金控除が受けられる団体は公益法人や認定NPOなど、その団体を管轄する省庁により「寄付金控除対象団体」に認定されている団体のみが対象となります。
また、公益法人や認定NPOだからといって、すべて寄附金控除対象団体であるとは限りません。寄附金控除対象団体は公益法人や認定NPOになってから2年間は「寄附金控除対象団体」に認定されない為、雛人形のご寄付の前には確認される必要があります。
雛人形の物品寄付を募集している「寄附金控除対象団体」へ雛人形を寄付した場合でも、物品寄付での寄附金控除は現金での寄付と違い「時価での評価」となります。
つまり、寄付した物品の価値を評価・証明されない場合は、現実的に寄附金控除は受けられない、ということになります。
物品寄付の場合、その価値査定を行って寄付証明を発行している団体は少なく、また雛人形のような物ではその価値査定を行う事自体が難しくあります。
雛人形を寄付することによって、社会に役立てられる事はあるかもしれません。しかし、現実的に寄附金控除を受けられる可能性は非常に低く、また雛人形の物品寄付により受けられる寄附金控除額はたいていの場合はわずかであり、雛人形の物品寄付にかかる送料他の費用を上回ることはまずありません。
そもそも雛人形を寄付しても良いのでしょうか?
本来的な意味合いからすると、雛人形を寄付するという行為はおすすめできません。
雛人形はお子さまのお守りでもあります。お子さまに災難がかからぬよう身代わりとなって厄を受けてくれるありがたく大切な存在です。受けた厄を背負ったままの雛人形が、他の方の手に渡るというのは好ましい事ではありません。
ただたんにゴミの日に捨ててしまうよりは、寄付という形で他の方の役に立てば良いとお考えの方もいるかもしれませんが、雛人形の場合はそのお役目から「他の方へ譲る」という行為もできれば避けたい行為です。
また、雛人形を寄付する場合にはほとんどの場合は送料などの費用は寄付者の負担となり、物品寄付による寄附金控除も受けられない場合が多いのです。
それでは、雛人形を手放す上で最も良い方法とはなんでしょうか?
それは、いままでお子さまの厄を受けて守ってくれた雛人形への感謝の気持ちを込めて「供養」されることでしょう。
雛人形は寄付されるよりも供養して「感謝の心」でお別れしましょう
大切にお迎えし、お子さまの成長を見守り、毎年たのしんできた雛人形も、いつかはその役目を終える日が来ます。
役目を終えた雛人形を供養されるには、雛人形供養を行っている神社やお寺に依頼する方法があります。
雛人形供養では、ご供養をされたあとにお焚き上げされ「感謝の心」をもって雛人形とお別れすることができます。
雛人形をはじめ人形供養は日本全国の寺社仏閣で行われているので、インターネットなどで検索いただければ、お住いの地域のお近くにて雛人形の供養をしてくれるところがあるかと思います。
雛人形の供養、お焚き上げは場所により費用に上下はあるかもしれませんが3000円〜という所が多いようです。
東玉が総本店を構える人形の町・岩槻では、一年に一度「人形供養祭」が行われています。当店では5月の半ばころから10月20日過ぎ頃まで人形供養の事前受付を承っております。人形の素材や種類によっては受け取れない場合もありますが、お預かりした人形は11月3日に岩槻で行われる供養祭にてご供養させていただきます。大切にしてきた雛人形は、今まで楽しいひな祭りの思い出とともに、感謝して送り出してあげたいですね。
事前に東玉で受付しています。詳しくはこちらをご覧ください。
関連記事:「雛人形が役目を終えても捨ててはいけません!感謝を込めて供養するために」
お子様がお家を出ていかれるというもしもの将来の事も考えて、初めから収納型やコンパクトな雛人形を、選んでおくのもおすすめです
現在、人形供養祭などの行事でよく見かける大半のお雛様は、30年程前に購入された豪華な七段飾りのおひなさまです。一方、当時もたくさん売れていた木目込み人形やコンパクトなおひなさまは、ほとんどお見受けしません。
また、将来お子様がお嫁にいかれたり、自立してお家を出ていかれてしまう事も想定して、最初からコンパクトで保管などに便利な収納型タイプや、コンパクトサイズのお雛様を選んでおくのも、おすすめです。
コンパクトで収納も便利な、収納飾り
収納型であれば、台座になる部分が収納箱となりますので、すっきりと収納できて収納自体も楽ですし、小さめのものが多いので、比較的少ないスペースでの保存が可能です。
また、飾る時は収納箱の部分が台座になるので、見た目も高さが出て、見劣りもしないですよ。
- 木目込人形 喜久絵 収納飾り「桜華No.7刺繍」
収納シリーズでは人気のセットです。ホワイトを基調につくられた収納箱と屏風はモダンな色合いです。お着物は、お殿さま・お姫さまとも満開の桜刺繍が豪華にあしらわれています。
商品詳細
飾る場所もしまう場所も小スペースでOK!コンパクトサイズの雛人形
- 木目込人形 喜久絵 収納飾り「真愛A」
可愛らしいアイボリーとピンクの収納箱に喜久絵作『桜華雛』をセットしました。優しいお顔にあわせ厳選された衣裳の木目込人形は見るほどに愛着がわきます。つるされた青い桔梗のつまみ細工がいっそう人形を引き立てます。
商品詳細
- 木目込人形 喜久絵 親王飾り「柑愛刺繍A」
優しいミントとピンクの衣裳に桜の刺繍が施された、小さいながらも存在感のある収納飾りに仕上がりました。気品あふれる金屏風と木目の飾り台がリビングなどの洋間にもよく合います。
商品詳細
コンパクトなお雛様ですと、東玉オリジナルシリーズの「ゆかり」シリーズもとってもおすすめですよ。
- 木目込人形 ゆかり 親王飾り「遊姫A」
まるでお花畑のなかでひな祭りをお祝いする。華やかでかわいらしい風景を表現したおひなさまです。花の冠をそえたお姫様は、春色の正絹衣裳を身にまとったこだわりの逸品です。リビングなど洋室にぴったりなひな飾りです。
商品詳細
- 木目込人形 ゆかり 収納飾り「遊姫・収納」
かわいらしいお顔と衣裳が特徴のコンパクト収納飾りです。洋間にもピッタリな飾り台の中に、人形・付属品が全て機能的に収納頂けます。
商品詳細
雛人形は女の子のお守りであり、楽しいひな祭りに欠かせない大切な物です。
お子さまは、その美しい出で立ちから「和の美意識」を学び、飾り方から「日本の礼儀作法」を学ぶことができるでしょう。
そんな雛人形も、形ある以上はいつかはその役目を終える時が来ます。
大切なことは、不用品として捨てたり、他人へ寄付したりするという最後ではなく、喜んで迎え入れた時と同じように、お別れの時にも感謝の心で送り出すという事ではないでしょうか?