【見ながら飾れる】お雛様の飾り方の手順 と気をつけるべきポイント
雛人形は女の子の誕生を祝い、健やかに育って欲しいという家族の願いを込められて飾られる、『季節の飾りもの』です。
ぜひお子様が、一緒に雛人形を飾れる年齢になったら一体一体の人形や、お道具の話をしながら一緒に飾ってください。
雛人形を飾る時期は一般的に2月の節分のころから3月3日の約1か月の間飾られますが、これは、2月、3月、4月など3か月に渡って『季節の飾りもの』をいつまでも出しておく『三月(みつき)またぎ』を嫌ってのことです。初節句なので、早くから飾りたいと1月に飾ることも問題ありません。
また、『早くしまわないと、お嫁に行くのが遅くなる』という俗話も、季節に合わせたものは、早く片付けるという「しつけ」の意味の言葉ですので、あまり気にせず、天気の良い乾燥した日を選んで雛人形の片付けをしてください。
お雛様の飾り方 その1.準備
雛人形を飾る場所は、購入の前にあらかじめ想定しておいてください。
直射日光の当たる場所、エアコンの吹出し口の下などは、人形に良くありませんので避けてください。
また、お子様の幼児期には、手の届かない所へ飾ったり、床に飾る場合は侵入ガードを付けることなども考えておきましょう。
特に親王飾りは、床に直接飾ることは避け、テーブルや家具、箱など下台になるものを用意してください。
雛人形をお飾りになる前に白手袋(白い布製の手袋)をご用意してください。人形やお道具に手油やほこりを付けないために必要になります。
お雛様の飾り方 その2.箱から取り出す時の注意点
雛人形を飾る前に、白手袋を手につけてから、飾り台(段)、屏風、その他のお道具、人形に持たせる小道具を確認しながら出します。特に初回に出す場合は、元の収納状態に戻すことを考え、写真を撮りながら作業をすることをお勧めします。
特にお道具類を箱から取り出す場合、桜橘の枝花、雪洞の火袋(ひぶくろ)など、素材により壊れやすいものもあります。そっと丁寧に出してください。また、コンパクトに仕舞える収納箱タイプの雛人形の場合、箱のフタを開けた姿から順々に画像で残しておかないと、元の様に収納できなくなる場合があります。もし、上手く収納出来ずにお道具など、入りきらない時は、無理をせずお道具の一部を他に保存するなど工夫をして下さい。何とか収納できても、人形の型崩れの原因になることもあります。
お雛様の飾り方 その3.飾るときの注意点
雛人形を飾る時の順序は、飾り台(段)、屏風、お道具、人形の順に行います。
飾り台(段)は直射日光の当たる場所、エアコンの吹き出し口の下など人形に良くない場所は避けて置きます。
屏風、お道具は中心を考えながら左右対称に置きます。
人形は小道具(持ち道具)を付けてから最後に飾り台(段)に置きます。
小道具は手に差し込んだり、引っかけるように持たせますが、うまく持たない時には、人形の手や腕は動かすことができます(木目込人形は固定されていて動きません)ので、やさしく動かしてみてください。
取付の難しい小道具、男雛の冠のひもなどを結ぶ時は、手袋を外すと作業しやすいです。但し人形のお顔は、ほこり、人の手油を嫌います。こうした油分が後年のお顔のシミの原因となる場合が多く見られますので直接素手で触れないように注意してください。
五人ばやしの太鼓のバチなど持たせても安定しない時には、綿をつめる、紙を巻く、粘土を使うなどの工夫をしてください。
飾りつけが終わりましたら、少し離れた場所から見て、中心の位置、道具の曲がりなどを直してください。叉、初年度に全体写真を撮っておくと翌年の飾りにも迷わずに行えます。
まとめ
雛人形を飾るということは、女の子の一年のうちの大事な行事の一つです。
楽しく飾って楽しくしまうという作業さえもお母さん、お父さんと一緒に行えば貴重な思い出の1つになるでしょう。
お子様が一緒に飾りつけが出来るようになったら(3歳~4歳)ぜひ一緒に飾ってください。
まずは手をきれいに洗うことから始め、白手袋をして、人形や道具を大切にあつかう心を伝えてください。叉、雛人形を購入した時のエピソード、お母さんお父さんが選んだ雛人形の気に入っている点などをお話ししてください。
一層お子様も自分の雛人形を大切に飾って行こうと思うに違いありません。
雛人形はお子様の一生の宝物。厄を祓うひとがたに始まった雛人形ですが、今は女の子の誕生を祝い、健やかな成長と将来の幸せを祈る、家族のお祭りであるひな祭りの大事な主役であると同時に、女の子に幸せをはこぶお守りです。女の子が無事に成人し、お嫁入りして女の子が生まれたら、その子のために新しいひな人形でお祝いしてください。そして、お母さんのお人形は感謝の気持ちでくようしてください。ひな人形は一人一人の大切なものですから。