生まれてきてくれたお孫さんのために両家三世代が集まって祝う特別な一日。
「桃の節句」と「端午の節句」。江戸の時代から約160年に渡り、子供たちの成長を祈り続けてきた東玉が、人形の町・岩槻から、古来からのお節句をご家族の皆さまと共に見守らせていただいております。
「桃の節句」と「端午の節句」。江戸の時代から約160年に渡り、子供たちの成長を祈り続けてきた東玉が、人形の町・岩槻から、古来からのお節句をご家族の皆さまと共に見守らせていただいております。
川邉家 深央(みお)ちゃん [羽生市在住]
娘と楽しむ飾り付けそのための七段飾り
現代に伝わる「ひな飾り」の形式になったのは江戸時代初期、豪華な段飾りのスタイルは江戸時代中期からだとも言われています。それは、幸せな結婚式の風景をあらわしたもの。
三人官女の左右の女性が持つ銚子は、今でも結婚式の三三九度で使われます。五人囃子は元気な子に育つようにと応援する音楽隊。
弓や矢を持つ二人の男性は、悪者が近寄らないように守ってくれるナイトです。その下にいる泣き・笑い・怒りの三人は、表情豊かな子に育つようにと願いを込めたもの。
家具や乗り物は嫁入り道具。下に敷いている赤い布は緋毛氈と言って、魔除けの色とされています。そして、邪気を払う霊木である桃を一緒に飾ります。
親子三世代で祝う幸せな一日。
新しい家族の誕生を祝い、女の子の健やかな成長と厄除けを願って「初節句」のために飾られたひな飾り。埼玉県にお住いの川邉亮太さん、まどかさんご夫婦の間に生まれた長女・深央ちゃんの初節句です。
ご一緒に暮らしているお祖父様・川邉和夫さん、お祖母様・八重子さんと三世代、家族五人で幸せな一日を祝いました。
「私は姉がいたもので、自分のちゃんとしたひな人形というものがありませんでした。だからこそ娘には、こんなに素敵なおひなさまを飾れて本当に嬉しく思います。これもお父さん、お母さんのおかげです」
「七段飾りがいいなって思ったのは、娘はまだ小さいですが、これから大きくなった時に、一緒に飾り付けをしたいと思ったんです。七段飾りって、出すのが大変とか、飾るのが大変だとか言われますが、それをひとつの楽しみにしたいと願っています」
お部屋の奥に静かに佇む七段飾り。それを選んだ理由には、お母様であるまどかさんのそんな思いが込められていました。
「七段飾りがいいなって思ったのは、娘はまだ小さいですが、これから大きくなった時に、一緒に飾り付けをしたいと思ったんです。七段飾りって、出すのが大変とか、飾るのが大変だとか言われますが、それをひとつの楽しみにしたいと願っています」
お部屋の奥に静かに佇む七段飾り。それを選んだ理由には、お母様であるまどかさんのそんな思いが込められていました。
今まで子供が好きというタイプではなかったというまどかさん。満面の笑みを浮かべる深央ちゃんを見つめながらこうも話してくれました。「やっぱり自分の子が生まれて、母親になって、考えが変わりました。深央は自分の一部であり、笑顔を見るだけで力が湧く大切な存在です。また、知らない人になかなか手を差し伸べることができない時代です。深央には、見て見ぬ振りしない、人を助けられる優しい人になって欲しいですね」
川邉家の初節句。ひな飾りを選んだポイントはおひなさまの衣装に一目惚れしたのだとか。ひな飾りの周りにも、初節句の祝い着や羽子板をはじめとしたご家族の心のこもった祝いの飾り付けがされていました。羽子板は邪気をはね除けるという意味を持つもの。ひな人形と飾れば、ひなまつりがいっそう華やかになりますね。