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羽子板は「いつ」「誰が」買うのが良い?12月では遅すぎる?

2023年11月23日

羽子板 コラム

羽子板は「いつ」「誰が」買うのが良い?12月では遅すぎる?

日本には古くから、生まれてきた赤ちゃんに『羽子板(はごいた)』や『破魔弓(はまゆみ)』をお祝いとして贈る美しい風習があります。

赤ちゃんが初めて迎えるお正月『初正月(はつしょうがつ)』には、女の子だったら羽子板、男の子なら破魔弓を飾り、子供のその後の健やかな成長や幸せな人生を願うのです。

しかし、この初正月祝いである羽子板・破魔弓は、誰がいつ買うものなのでしょうか?
初めてのお子さんを持つ新米パパ・ママは、こう言った風習についてあまりご存知ないかもしれませんね。

初正月の他にも、赤ちゃんが生まれると『お宮参り』や『お食い初め』に始まり、雛人形や五月人形を飾っての『初節句(はつせっく)』と言うように、次々と行事が続いて行きます。

お住まいの地域やご親族の中には昔からの風習を気にされる方がいらっしゃるかもしれませんので、基本的な情報は知っておいた方が良いでしょう。

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羽子板や破魔弓はいつ買うものなのでしょうか?

羽子板や破魔弓はいつ買うものなのでしょうか?

初正月のお祝いに羽子板や破魔弓を買う前に、羽子板や破魔弓の意味について知っておきましょう。

邪気祓いや厄除けの意味を持つ羽子板と破魔弓

羽子板も破魔弓もその由来は古く、平安時代~室町時代頃までさかのぼります。
最初は「邪気(鬼)祓い」の行事に用いることが多かったのですが、そこから「厄除け」の意味でお正月に飾る風習が生まれました。

長い歴史の中で、当初は神社や宮中での「儀式用具」だった羽子板や破魔弓が「厄除けのお正月飾り」となり、後の武家の間では「赤ちゃんの誕生祝い」として贈り合い、江戸時代を過ぎるとその「赤ちゃんに贈られた『無病息災のお守り』をお正月に飾る習慣」が庶民にも広まって行ったと言う訳です。

関連記事:「お正月の羽子板の基礎知識!意味は蚊除け?形はトンボに由来?」

関連記事:「破魔弓の意味は「魔除けと厄祓いのお守り」その歴史と由来を解説」

羽子板・破魔弓を飾る時期は『正月事始め』から『小正月(こしょうがつ)』まで

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羽子板や破魔弓をお正月に飾る理由は、昔は季節の変わり目には『鬼門(きもん)』が開き、そこから「鬼(邪気)が出てきて悪さをするため病気になったり、飢饉(ききん)などの災厄が起こったりする」と信じられていたからです。

現代のように医療技術が発達していなかった時代には、生まれて間もない赤ちゃんが無事に成長すると言うのは大変なことでした。ですから「邪気(鬼)祓い」や「厄除け」の意味で羽子板・破魔弓を飾り、子供が無事に年を越せるよう願ったのです。

ですから、羽子板・破魔弓の飾りつけをする時期は年末です。
12月13日は『正月事始め』と呼ばれ、昔ながらの風習ではこの日に門松やしめ縄などを用意したり、羽子板や破魔弓などを飾ったりと、お正月の準備をはじめます。

最近ではクリスマスが過ぎてから正月飾りを飾る方も多いですが、12月29日や31日の大みそかに飾るのは「にじゅうく=二重苦」や「一夜飾り」と呼ばれ、縁起が悪いとされるので避けましょう。

基本的に羽子板や破魔弓などの正月飾りは、お正月が終わったら片付けます。
一般的には1月15日の『小正月(こしょうがつ)』までは飾っておくと言う方が多いです。

小正月には全国各地で『左義長(どんど焼き)』が行われます。この行事は、その年のお正月に飾った門松やしめ縄、書初めやお守りなどを集めて燃やす古くからある火祭りです。もし、壊れてしまった羽子板や破魔弓をお持ちの場合は、この際に一緒に燃やしていただきましょう。

12月中旬から1月中旬まで羽子板・破魔弓を飾るのは昔ながらの慣習なので、その時期より前に飾りつけたり、小正月を過ぎて飾っていても縁起が悪い訳ではありません。

せっかく赤ちゃんの初正月のお祝いとしていただいた羽子板・破魔弓ですから、できるだけ長く飾って楽しむのもいいのではないでしょうか?

  • 13号特振ピンク/胡桃
    ピンクと薄ピンクの色合いが奥ゆかしさを表現し、ケースのバックの色がより羽子板を引き立たせています。手には扇を持ち福を招いたり、邪気を払ったりする意味合いがあります。

 

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関連記事:「破魔弓はいつまで飾る?年中飾りは五月人形とも一緒に飾れます!」

羽子板・破魔弓はいつ買うのが正解?

 

では、赤ちゃんの初正月に飾る羽子板・破魔弓は、いつ買うものなのでしょう。

年も暮れになると全国各地で「羽子板市」や「破魔弓市」が開かれます。
毎年12月17日から3日間行われる『浅草寺(せんそうじ)の羽子板市』などは有名ですよね。

ただ、この時期を待って羽子板や破魔弓を買うとすると『正月事始め』には間に合いません。
特に赤ちゃんが初正月を迎えるご家庭に贈る場合は、12月の初旬には羽子板・破魔弓が届いているのが理想です。12月に入ってから買うのでは遅いのです!

 

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11月中旬の出始めが狙い目!

壁掛けタイプ羽子板
羽子板・破魔弓は毎年11月中旬あたりから人形販売店の店頭に並びはじめますが、人気のある商品からどんどん売れていってしまいます。
羽子板・破魔弓は雛人形や五月人形などの節句飾りと同様、伝統工芸品です。
職人たちが丁寧に手作業で作り上げるもので、量産されるものではありません。
特に人気のデザインの羽子板や有名な職人が手掛けた破魔弓などは、いつまでも店頭にある訳ではないので、早めにお買い求め頂くことをおすすめします。

赤ちゃんの初正月のお祝いとして「できるだけ素敵な羽子板・破魔弓を選んで贈りたい!」と言う方は、商品の品揃えが豊富な11月中に購入されるといいでしょう。

埼玉県「人形のまち岩槻」にある東玉では、毎年11月から12月にかけて『羽子板・破魔弓の大販売会』を開催しております。新作から人気の定番商品まで300点以上ご用意してお待ちしております!

また近年は壁に掛けれるタイプの羽子板が人気です。

  • 「9号金襴美月/白木タモ」
    白木のケースに金糸の豪華な衣裳が気品あふれる羽子板飾りです。バックの金色が羽子板を優雅に魅せています。

商品詳細

羽子板飾り「9号金襴美月/白木タモ」

羽子板飾り「9号金襴美月/白木タモ」

46,200円(税込)

幅24×奥行20×高さ35cm

  • 羽子板飾り「9号つまみ羽子板/アイボリー」
    壁掛けにも置き型にもなるつまみ羽子板飾りです。アクリルケースですので軽量で割れにくいです。後ろのハッチを開けると羽子板が取れますので、飾りの部分がお祝い時の簪(髪飾り)として使用できます。

商品詳細

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羽子板は昔は誰が、いつ買うものだったのでしょうか?

「羽子板や雛人形は、母方の実家の両親が買うもの」と言うのを聞いたことがありませんか?
しかし、この節句飾りを母方の親が贈る風習は、なぜ生まれたのでしょう?

羽子板・破魔弓は嫁入り道具だった

現在ではあまり一般的ではないのかもしれませんが、少し前までは結婚する時に『結納金(ゆいのうきん)』や『嫁入り道具』が必要でした。

昔の日本では、結婚する女性が相手の男性の家に嫁いで夫の両親と同居するケースがほとんどで、嫁ぎ先(男性の実家)が『結納金』を、嫁ぐ家(女性の実家)が『嫁入り道具』を用意するものでした。

『嫁入り道具』と聞くと、家具や鏡、裁縫道具などをイメージされる方が多いでしょうが、実はこれから生まれてくる赤ちゃんが使うものも多く含まれていたのです。

男の子には破魔弓・五月人形・鯉のぼりなど、そして女の子には羽子板・雛人形・お宮参りの晴れ着など、子供の節句に使うお飾りやお守りは『嫁入り道具』として女性側の実家が準備することが多かったのです。

最初から『嫁入り道具』としない場合には、嫁側の両親は節句などの祝いごとがある度に羽子板や雛人形、破魔弓や五月人形などの贈りものを用意して、嫁ぎ先を訪問していました。
昔は娘が嫁いだ後に親が嫁ぎ先に顔を出したり、娘が孫を連れて実家に帰省したり、と言うのはなかなか難しかったのです。ですから、嫁側の両親は「節句のお祝いを届ける」と言う立派な口実を持って、
正々堂々と娘や孫の顔を見に行ったのです。

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現在でも羽子板を母方より贈るのは距離感から

現在では核家族化が進み、『嫁入り』と言う概念自体も失われつつある時代となりました。
親との同居をしていない夫婦の家では、女性が妊娠したらその母親が出産準備を手伝ったり、生まれてきた赤ちゃんのお世話をしたりと、昔と違って嫁側の両親の方が子供や孫に会う機会が増えています。

今でも母方の両親が羽子板や破魔弓を贈ることが多いのは、昔からの習わしと言うよりも子供夫婦との距離感が近いことや、孫に会う度に何かあげたくなる気持ちから来ているのかもしれませんね。

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現代では羽子板・破魔弓は誰がいつ買うのか?両家折半も多い

久寿玉羽子板
現代では父方(母方)の両親と同居するのではなく、ご夫婦とお子様だけでお住まいの方が多くなっています。
それでも、前述したように赤ちゃんの初正月用の羽子板・破魔弓を買うのは、今でもやはり母方の実家と言うケースが一般的です。

では、母方の実家から贈られない場合には、羽子板・破魔弓は誰が買うのでしょうか?

羽子板などの「お祝い負担」は両家で振り分けるケースも

昨今では、赤ちゃんの初正月の「羽子板・破魔弓」、初節句の「雛人形・五月人形」などを、両家の実家が相談した上で折半して購入するケースが増えています。
昔ほど親子間の距離感が遠くなく、父方・母方の実家同士の関係も近くなっていることも関係しているのかもしれません。

もちろん、父方の実家の方が近かったり、親密な関係だったりなどの理由で、主に父方の両親が節句飾りを贈ってくださる場合もあります。

最近では、おじ・おばが可愛い姪っ子・甥っ子のために、人形専門店に行って羽子板や破魔弓を買うというケースも多いです。

久寿玉タイプの羽子板も人気なので一部ご紹介します。

  • 羽子板飾り「10号久寿玉/萌黄」:新緑が萌え出るような草木の色合いで春の訪れを感じさせる優しい彩りです。薄く繊細なシルク布で製作しているため、加工が難しく、高い技術を要します。

商品詳細

羽子板飾り「10号久寿玉/萌黄」

羽子板飾り「10号久寿玉/萌黄」

45,100円(税込)

幅15×奥行12×高さ32cm

  • 羽子板飾り「10号久寿玉/赤」
    お花の生地は国産の羽二重シルクを使用しています。薄く繊細なシルク布で製作しているため、加工が難しく、高い技術を要します。鮮やかで上品な色合いはとても華やかで美しい羽子板になっています。また、久寿玉は、長寿や無病息災の願いが込められています。

商品詳細

羽子板飾り「10号久寿玉/赤」

羽子板飾り「10号久寿玉/赤」

45,100円(税込)

幅15×奥行12×高さ32cm

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お子様の性別でどちらが負担するか分ける方法

毎回のお祝いの品を折半して買うのではなく、お祝いごとの度に両家の実家で交代で負担すると言うご家族もいらっしゃいます。

例えば羽子板は父方の実家で、雛人形は母方が負担したり、女の子に贈る羽子板・雛人形などは母方の実家で、男の子の初節句に飾る破魔弓・五月人形は父方が買うなど、その振り分け方はご家族によって様々です。

一人目、二人目の人数で順番に負担する方法

一人目の女の子の羽子板は母方からで、二人目の女の子の羽子板は父方の両親が買う、と言う分担方法もあります。
なお、羽子板・破魔弓はお守りですから、お子様一人ひとりに必要です。

いずれにしろ、お孫さんのお祝い行事がある度に、贈りものは誰がいつ買うかを両家で話し合い、お正月や節句の日には赤ちゃんを中心に両家揃って華やかにお祝いができるのは、素晴らしいことですね!お子様のお正月飾りだけではなく、お父様・お母様のお飾りがあれば、お子様のお飾りとご一緒に、飾ってもよいと思います。お子様の”初正月”をお祝いするのと一緒に、”ここまで”守ってくれて、ありがとう”と感謝するのも、いいかもしれませんね。

関連記事:「破魔弓は誰が買う?古くは「母方の両親」現在では誰が買っても◎」


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羽子板や雛人形などの節句飾りには、誰がいつ買うのか、いつどのように飾るのか、と言った昔ながらの慣習が存在します。
しかし、少子化や核家族化が進み、居住空間や生活スタイルが大きく変化した現在では、古くからのやり方に必ずしも従う必要はないのです。

大切なのはお子様の幸せを願うこと。
女の子の初正月に素敵な羽子板を飾って、華やかにお祝いしてあげてください。

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