ちりめん雛人形。小さなお子様にオススメ
最近の雛人形を自宅に飾る傾向を見ると、ご夫婦二人の生活環境にお子さまが加わるというパターンが増加している傾向にあるかと思われます。また、ひな人形を飾るスペース的な問題が生じてしまうのが、一番の悩みかもしれません。(昨今の雛人形のコンパクト化は、この辺にあるのかもしれません。)
こうしたなかで、近年人気の ちりめんの雛人形。広いなスペースの確保は必要なく、省スペースで飾れ、周りをデコレートする事によって、その場所がおひな様の場所になり、飾ってある間は家の中でも、やさしい華やかなスペースになる事と思われます。また、三月三日の初節句(桃の節句)以外の季節のインテリアとしても喜ばれています。
ちりめんの雛人形は、コンパクトでとても可愛いものが多く、お子さまもやさしいく楽しい気持ちになり、初節句のシーンが笑顔が溢れるのではないかと思います。コンパクトなのでお雛様が勢揃いの15人飾りを飾ることも可能です。
ちりめん雛人形の魅力をご紹介
小さいお子様の中には、伝統のお雛様(存在感がある)を怖いと感じるお子さまもいるようです。ちりめん雛人形のお顔は、おぼこ顔(こども顔)や、うさぎなど動物を模した人形などがあり、台なども桜の形をしたものもありますので、お子さまにも親しみやすくかわいいおひな様です。
中には大人向けの丹精なお顔に仕上げてある、ちりめん雛人形もあります。
そもそもちりめんとは?
縦糸にはねじりを加えず、横糸に右・左のねじりを加えた糸を使った平織の織物です。横糸に左右のねじりを加えて織った事により、出来上がった布に凹凸が出来、丸みを帯びた柔らかく温かみのある印象の布地になります。高級感もあり、金襴や友禅にはない風合いの雛人形に仕上がります。
ちりめんを使った雛人形は、衣裳だけではなく、お道具などもひとつひとつちりめんで手づくりされるものもあり、その見せ方はとてもかわいらしく癒されます。 表情も可愛らしく、昔ながらの雛人形のお顔が苦手な方にもおすすめです。
ちりめんは伸縮性があり、扱いやすい部類の生地であるため、いろいろなバリエーションの雛人形があります。ウサギの雛人形やお顔が可愛らしい雛人形など柔らかな雰囲気の商品が多くあります。
昔は、絹糸を使った布地が主流でしたが、最近はポリエステルなど化繊を使用したちりめんもあり、こちらだと絹糸に比べ安価なちりめんになります。
高級感があり、風合いの良い正絹(絹糸)のちりめん雛人形もお奨めです。但し、水にぬれたりした場合、縮んで固くなってしまったりするので、注意が必要です。
柔らかく扱いやすく、風合いもあり、低価格で手に入るちりめんを使って、手作りの“ちりめん雛人形”を作ってみるのも良いかもしれません。ある程度年齢が上のお子さまなら、一緒に作ってみるのも良いかもしれませんし、生まれてくるお子さまの為に、“一針一針思いを込める”なんて事も、いいかもしれませんね。
キットも販売されています。
キット(一般的)には、布・型紙・糸・綿・作り方の説明書等が入っています。中には簡単な屏風や毛せん等も入っているキットもあります。
あとは“針”や“はさみ”等があれば、配送されたらすぐに製作出来る様になっています。
キットでなくとも最近はネットで検索すれば、“ちりめん雛人形の作り方”も簡単に見つける事が出来ます。必要な物は手芸屋さんやホビーショップ等で購入可能です。
作るのが苦手な方でも一般的な雛人形に比べて、低価格で購入できるなどバリエーションも色々あります。ケース入り・平台屏風飾り・段飾りなどです。
飾るスペースを考えても、さほど場所を取らずに飾れるので、今の住宅事情には最適だと思います。
チェストの上や、ちょっとした飾り棚のなか、本棚の一角、わざわざ飾るスペースをつくる必要がありません。他にも部屋にスペースがあれば、小さなテーブルや段ボール箱に、綺麗な布を懸けてその上に置くのもいいかもしれません。
綺麗な布とは、毛せんに限らず、風呂敷・スカーフ・何かの余り切れ等、手持ちの布状のものならなんでもかまいません。和洋も気にする事はなく飾れます。
かわいいお人形を飾るのですから、その点だけを考慮すればあとの発想は自由です。その方その方の手持ちの物で十分です。改めて購入する必要はありません。
節句人形は“一人一飾り”
一つのお雛様で、姉妹全員分という方もいらっしゃいますが、節句人形は“一人一飾り”と言われています。
これはお子さまひとりひとりの成長と幸福を祈る為と言われています。次女・三女と生まれた時にも、そのお子さまの成長を祈って用意してあげてほしいと思います。そんな方にも、ちりめん雛人形はおすすめではないでしょうか。
小さなお雛様が、ちいさなスペースに並んで飾られているのは、可愛らしく微笑ましい光景です。
“自分のおひな様がない!” “お姉ちゃんのおひな様の方が大きい”と言った姉妹喧嘩になったり、お子さまが節句の度にさびしい思いをする事もなくなると思います。お節句は家族みんなの笑顔で迎えたいものですよね。
関連ページ:「雛人形は親や姉妹のお下がりでも大丈夫? それともNG?」
ちりめん雛人形は小さなお子さまにも、海外からのお客様にもおすすめ!
ちりめん雛人形は色々ありますが、総体して小さなお人形で言ってしまえば“手のひらサイズ”のお雛様とも言えるかもしれません。物に寄っては始めから手に取って遊べる様なお人形もあります。
万が一、破けてしまっても修理可能
手作りした人形(手作りでなくとも)であれば、お子さまが壊してしまってもご自分で直す事もできます。
一般のお雛様だと修理するだけでも、大変な事になってしまいます。時間と費用がどれ程かかるのか?それは破損した状態にもよりますが、想像するよりも掛かってしまう事の方が多いと思います。
その事を考えると、破けてしまってもご自分で修復が出来るちりめん雛人形なら、たいして費用も掛からず直せます。
それにもしかすると、自分で直すところをみて“魔法の手”だと、お子さまが喜ぶかも?
そのお雛様をお子さまが手に取りながら、お節句をご家族でお祝いするのもいいですね。
コンパクトサイズなら帰国の際もお持ち帰りが容易
また、手のひらサイズであれば、海外からのお客様でも、容易にお持ち帰りができるのではないでしょうか?
日本人形などお持ち帰りになる海外のお客様もたくさんいらっしゃいますが、結構な大きさになったり、送るとしても高額な運送費がかかってしまいます。また運搬中に壊れてしまう事もしばしばです。
でも、ちりめん雛人形なら手荷物の片隅に忍ばせてお持ち帰りが出来ます。低価格でコンパクト、お部屋のインテリアとしても、日本情緒をお持ち帰り頂ければ幸いだと思います。親日派の海外の方だけではなく、日本旅行のお土産などにも低価格の物であれば、容易に購入が可能なのではないでしょうか?
ちりめんで作られた物は雛人形以外にも多数
雛人形に限らず、干支や動物、小袋物や根付等、ちりめんで作られている物は色々あります。つるし飾りと言われる物も、ほとんどがちりめんで作られており、吊るされている物にも色々な意味合いがあり、縁起物としてプレゼント等にも最適です。
近頃ではちりめんのつまみ細工等も増えてきています。祇園の舞子さんの“かんざし”が有名ですが、このつまみ飾りを使って、羽子板や髪飾りといった商品も増えています。またピアスなどのアクセサリーやブローチなどにも使用されています。どれをとってもサイズはコンパクトなので、海外へお持ち帰りになるのには最適ではないでしょうか。
細かな細工物は人の手による物です。温かみのある工芸品は、“世界に一つ”感が、充分に伝わるのではないでしょうか。
大人の為のちりめん雛人形。いくつになっても飾るもの
女性は、幾つになっても雛人形を飾りたい気持ちがあるようです。もちろん、ひな人形を飾るのに年齢の制限はありません。(女性は、幾つになっても、女の子!)
近年は、マイおひなさまブームであり、インテリアや季節感としておひな様を飾る女性が増えています。飾りたい時には、何時だって飾っていいのです。
そんな時、大きなお雛様に少し気が引ける様なら、ちりめん雛人形の様に小さなお雛様をお飾りするのはどうでしょうか?
なんならお節句にこだわらず、一年中飾っていてもいいかもしれませんね?お雛様の呪縛(お節句後、早く片さないとお嫁にいけないよ!)から解放されてもいいと自分で思ったら、生活のかたわらでいつも一緒にすごしてもいいのではないのでしょうか?
大人の雛祭りである重陽の節句
日本の五節句の中には、“後の雛”と言われる“重陽の節句”があります。
“大人の雛祭り”とも言われ、菊を用いて長寿と健康を祝うお節句です。もともと、高価な雛人形を次のお節句まで仕舞っておいて、“カビ”等が出てしまわない為に虫干しをして痛みを防ぎ、長持ちをさせようというところから始まったとされています。長寿と健康を願う重陽の節句ならば、大人の女性がご自身の幸せを願って、お雛様を飾るのにふさわしいと、“後の雛”となった様です。
菊の花を飾り、菊を模した和菓子や栗ご飯などを食べ、菊酒を飲みます。“菊”には古来より、高い薬効がある事が知られており、菊のエッセンスを含んだ水を飲むと長寿になると言われた事から、重陽の節句には“菊”が用いられる様になりました。
お節句に囚われず、日々の生活の中で感謝や敬いの気持ちと供に、その季節に応じたお供え物をしたりして、雛人形と供に過ごしてみるのもいいものです。
それには、ちりめん雛人形は最適です。自分で自分の為に手作りするのもよし、気に入った雛人形を購入するのもよし、生活の彩りとしてリビングや寝室の片隅に飾るのは、心の潤いとなります。
自分のためのちりめん雛人形を、お飾りしてみてはいかがでしょうか。
人形の東玉ではちりめん細工教室も開催しております。楽しくちりめん細工に触れ合える機会となっております。興味がございましたら是非一度覗いてみてください。
- 高さ34cmのコンパクトサイズのつるし飾りです。全体がピンクとかわいい白うさぎの色調。飾り台もナチュラルな白木で製作し、かわいくモダンな吊るし飾りセット。リビングなど洋室におすすめです。
商品詳細
- ひなつるし飾り「ほのか7連」:お子様の健やかなご成長を願うつるし飾り。それぞれの細工には縁起の良い意味が込められています。 高さ72cmの飾り台に、豪華な七連(丸輪に七筋のつるし飾り)で飾り、全体の色調は落ち着いた伝統色でまとめた 昨年度人No1のつるし飾りセットです。
商品詳細
関連ページ:「つるし雛を楽しく手作り!それぞれの飾りや細工の意味を解説」
関連ページ:「東玉の【吊るし雛】商品一覧」
ちりめん雛人形と言ってしまうと、一般の雛人形に比べて、見劣りしてしまうかもしれませんが、自分でお子さまの為に手作りしたり、手に取ってお雛様の話をしたりする事によって、家族の絆が生まれたりするのではないでしょうか?
自分の子供の頃を思い出して、懐かしく思うのもいいかもしれません。一般のお雛様に比べても遜色なく、お祝いが出来る様な気がします。
何はともあれ、小さくても大きくても、お雛様を通して会話が生まれれば、親子仲良く、お節句が迎えられる事と思います。
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