五月人形の「いつから?」にお答えします!
ひな祭りが終わり3月も半ば。春の訪れを感じ始める時期ですね。
男の子と女の子のいるご家庭では、収納棚をひらいて雛人形をしまうときに「ついでに五月人形を出しちゃおうかしら?」そう思うことが多いようです。
しかし、五月人形とはいつから飾るものなのでしょうか?
雛人形の収納ついでに出して飾ってしまってもいいのでしょうか?
ひな人形の場合ですと、だいたい1ヶ月ぐらい前に飾って、ひな祭りが終わったらしまいます。
同じように、端午の節句は5月5日ですから【鎧兜は4月に飾って節句が終わってから片付ける】となるのでしょうか?
また、赤ちゃんが生まれたばかりの場合、五月人形はいつから探し始めればいいのでしょうか?
ここでは、五月人形はいつどうして飾るようになり、いつまで飾るもので、赤ちゃんが何歳のときから飾るものなのか、そんな「五月人形はいつから?」についてお話します。
五月人形はいつから飾るようになったの?
そもそも、いつから端午の節句に「五月人形を飾る」ようになったのでしょうか?端午の節句と五月人形の歴史をひもといてみましょう。
端午の節句は「厄払い」
古代中国の「陰陽五行説」では【端午の節句は縁起が悪い日】とされ、邪気を払う行事が行われていました。
関連記事:「時代とともに移り変わる「端午の節句」の由来をたどりましょう」
日本での端午の節句の厄払いの行事は、奈良時代には始まっていたと言われます。当初は貴族の間での風習だったのですが、鎌倉時代には武家の間でも行われるようになりました。
関連記事:「五月の節句「端午の節句」は男の子を鎧兜や菖蒲湯で守る意味があります」
端午の節句の五月人形の意味は「お守り」
江戸時代に入り、端午の節句のときに武家では家の外から侵入してくる災いを防ぐ意味で、身を守る防具である鎧や兜などを飾るようになりました。
その後、この武家社会の風習が庶民へと広まり、端午の節句に五月人形を飾って【子どもの無病息災を祈る】という風習になったのです。
今日では、5月5日の端午の節句は「こどもの日」とされ、【五月人形を飾って男の子の幸せと成長を祝う】日になっています。
五月人形の「鎧兜」「刀・弓矢」は【身体を守るもの】、「英雄を形どった人形」は【魔除け・厄除け】のためなのです。ですから、男の子が無事に育つための「お守り」である五月人形は大切なんですね。
関連記事:「「端午の節句」の意味は?古代中国に由来するの?」
関連記事:「「こどもの日」とは?「端午の節句」は意味も由来も違うってホント!?」
菖蒲(しょうぶ)の節句は「尚武(しょうぶ)の節句」
もともと厄除のために、香りが強く邪気を払うとされる「菖蒲(しょうぶ)」を使っていたのですが、武士の間で菖蒲の葉を刀に見立てて飾り始めたとされます。
当時は武を重んじる気風が強かったため、武士が「尚武(しょうぶ:武を尊ぶ意味)」と菖蒲をかけて【菖蒲を飾り男児の厄除と立身出世を願う】という風習が生まれました。
ですから「端午の節句」は「菖蒲(尚武)の節句」とも呼ばれるのです。漢方にも使われる菖蒲は、現在でも端午の節句の日の「菖蒲湯」などに使われています。
赤ちゃんの五月人形はいつ頃から飾るもの?
男の赤ちゃんが誕生したら五月人形を飾ってあげたいものですが、赤ちゃんにとって初めての五月人形は、いつから飾り始めるものなのでしょう?五月人形を飾る時期についての決まりはありませんが、一般的には4月中旬から5月中旬くらいまで一か月程飾るといわれています。初節句の場合はこれより少し早めの4月初旬頃からお飾り頂くのをお勧めします。また、お祝いの前日(5月4日)から飾る「一夜飾り」はタブーとされています。
なぜダメかというと、五月人形は男の子の身代わりに厄を引き受けてくれるもので、一夜だけだと本節句に間に合わなくなるからです。また、葬儀を連想させるため縁起が悪いとされています。
端午の節句のお祝いは「子どものお祭り」と言っても家の中でできるお祝いです。まだ幼い0歳の赤ちゃんでも、ぜひ五月人形を飾って初節句のお祝いをしてあげてください!
東玉では、五月人形の定番「兜飾り」や「鎧飾り」、「子供大将飾り」から、勇ましい戦国武将の鎧を模した「戦国武将シリーズ」。ベランダや庭に飾る鯉のぼり。
飾るのにも取り出すのにも便利な、「収納飾り」「ケース入」や、お子様も着用することのできる「着用飾り」など、品揃え豊富に五月人形を取り揃えております。
ぜひ、東玉のウェブサイトでもチェックしてみてくださいね。
生後0歳の赤ちゃんでもお祝いします
赤ちゃんの初節句は、0歳から行っても大丈夫です。
男の子の健やかな成長を願って、素敵な五月人形や鯉のぼりを飾ってあげましょう。
五月人形には赤ちゃんが触っても安心な素材の可愛らしいものもあります。
関連記事:「金属製だけではありません!カワイイちりめん五月人形」
関連記事:「五月人形はナチュラルな木製でおしゃれなタイプが人気です!」
関連記事:「パズルのような組み木の五月人形は遊びの要素のある可愛いデザイン」
また、ちりめんや木目込でできた可愛らしい赤ちゃんにもぴったりな、五月人形も多くありますので、ぜひご覧になってみてくださいね。
人形の東玉で人気の木目込兜「奏」シリーズ・「端午木目込人形」シリーズをご紹介します。
- 木目込兜飾り 奏 「藤音」:淡紅藤色の正絹織物と金箔押の鍬形のコントラストが美しく、高級感あふれる兜です。丸台と同じスカイブルーをラインで施した屏風には子孫繁栄や長寿の願いを込めた藤の花があしらわれております。統一感のあるモダンな色合いのため、リビングなどの洋間によく合う兜飾りです。
商品詳細
- 木目込鎧飾り 風 「白風」:布地はすべて正絹を使用し、「沢瀉(おもだか)」の模様と胸元(弦走り)部分に施された手金彩菖蒲柄がコンパクトながら豪華さを際立てています。鍬形は彫付き木製、本金箔貼りで仕上げられています。これまでの金具仕上げの五月飾りにはない重厚な趣が感じられます。
商品詳細
- 木目込兜飾り 奏 「天音」:青い吹返しが高貴な印象を与える兜です。鍬形はマグネット式で簡単に取り外せるので収納時もコンパクトです。屏風の花菖蒲は端午には欠かせないお花です。
商品詳細
- 端午木目込人形 「皐月童 陸」:端午木目込人形シリーズの健康優良児「陸(りく)」。可愛いけれど堂々とした男児です。きりっと結んだ口元、もちもちのボディーは、生まれて間もない赤子の生命力が感じられます。名前の「陸」は大地のように堂々とした男子にご成長されるよう願いを込め命名いたしました。
商品詳細
- 端午木目込人形 「皐月童 凜」:「五月人形の新しい風」 端午木目込人形シリーズの中で人気ナンバーワン・皐月童「凜」(りん)。我が子を想わせる可愛い表情が人気です。造形は、幼子が太刀を片手に凛々しく空を見上げた「動」の瞬間を切り取った、東玉工房オリジナルの原型です。飾るほどに愛着が増す、新しい五月人形です。
商品詳細
- 端午木目込人形 「皐月童 碧」:菖蒲を片手に立ち姿で見得(みえ)を切る皐月童「碧」(あお)。人気の可愛い笑窪(エクボ)のお顔です。爽やかな色目の正絹衣装に、セッティングはリビングなどの洋室を想定した木目調、間口32cmとコンパクトにまとめました。現代の住空間にフィットします。
商品詳細
ただ、やはり五月人形は男の子のためのお祝いなので、昔ながらの物や、勇ましいものが良いという方も多くいらしゃるかと思います。
そういった方には本格的な五月人形が、大変おすすめかと思います。
東玉では様々な五月人形をお取り扱いしているので、ぜひ一度ご覧になってみてはいかがでしょうか。
東玉の兜飾りは、こちらからご覧ください
東玉の鎧飾りは、こちらからご覧ください
関連記事:「五月人形飾りの一番人気は?人気の兜飾りランキング」
特に初節句は一生に一度の男の子のお祝い。そして5月5日は祝日「こどもの日」でもあります。
おじいちゃん・おばあちゃんだけでなく、祝日なので親族や親しい方たちも集まりやすいですね!
五月人形の前で赤ちゃんを中心にしてみんなで記念撮影をしたら、とても良い初節句の思い出になりますよ!
関連記事:「男の子の初節句はどうするの?お祝いの仕方からお祝い金・お返しのマナーまで」
また、お子様が赤ちゃんから成長すれば兜や鎧を実際に着用することのできる、「着用飾り」も着させてあげることができますよ。
お子様が実際に兜をかぶったり、鎧を着て撮る記念撮影は、より一層特別なことになるかと思いますよ。
「着用飾り」も東玉では多くお取り扱いしておりますので、ぜひチェックしてみてください。
東玉の着用飾りの五月人形を一部ご紹介します。
- 収納 着用兜飾り「25号 銀盛龍彫金」:吹き返し部分には龍の彫金が施されています。鍬形は立体仕様で勇ましく、袱紗にも銀の刺繍が施されています。屏風は兜に合うようにデザインして制作しました。
商品詳細
- 収納 着用兜飾り「30号 極聖」:吹き返し部分には印伝を使用し、鍬形は立体仕様でブロンズ色で仕上げました。収納箱は高級感あふれる金彩花が兜と融合した着用兜収納飾りです。
商品詳細
ただし、生後間もない赤ちゃんの場合は、無理してお祝いのパーティなどをする必要はありません。
たとえば生まれ月が4月前後の赤ちゃんなどは、まだ首も座っていなかったり体調が整っていなかったりします。大勢で集まる場では風邪などをもらってしまう可能性もあります。
それに、お宮参りや赤ちゃん関係の手続きなどで慌ただしかったり、ママも産後で大変でしょうから、初節句のお祝いは様子を見て翌年へ見送ってもいいかもしれませんね。
いずれにしろ、子供の成長というのは早いものです。毎年お子さまの年齢に合わせたお祝いをしてあげましょう!
関連記事:「0歳時から12歳まで!こどもの日のお祝いの仕方を年齢別に紹介」
関連記事:「端午の節句のお祝いは”誰”と”どうやって”お祝いする?」
赤ちゃんの初節句でも菖蒲湯に入れます
五月人形や菖蒲を飾ることは【厄払いの意味】もあります。
よくお節句で用いられる菖蒲やよもぎは邪気払いに由来するのですが、実は薬効成分が多く含まれているのです。
菖蒲の精油成分には血行促進、保湿効果、リラックス効果が期待できるので、アトピー性皮膚炎の改善や自律神経の緩和も期待できます。育児疲れのパパママには、肩こり腰痛の緩和や肌の保湿効果も。
ただし、精油成分は菖蒲の葉っぱよりも根っこの方に多く含まれているので、菖蒲湯用には根っこ付きのものを購入するといいでしょう。
関連記事:「年に一度の菖蒲湯(しょうぶゆ)は古代中国の邪気祓い!」
五月人形はいつから店頭に並ぶの?
それでは、お子さまの初節句のための五月人形はいつ購入するべきなのでしょうか?購入時期を考えるのに注目するべき点は、五月人形がいつから店舗に並び始めるかです。
3月3日のひな祭りが終わる前の2月後半になると、多くの店舗では五月人形が販売され始めます。ですから、商品の種類が豊富にある3月下旬までの時期に購入されることをおすすめします。五月人形は手作りの工芸品で大量生産できませんから、人気があるものはすぐに売り切れてしまうことも多いのです。
ですがご安心ください。人形の東玉では通年、五月人形の展示がございます。ご購入を検討する場合はこちらの五月人形をご購入するまでの手順をご参考にしてみてください。
とは言え、五月人形は長年使うものですし熟練の職人・人形師の手により丁寧に造られている為、相応の値段がつけられています。ですから、時期が来たから慌てて購入するというのもあまりおすすめできません。
後悔することのないように種類やデザイン、飾る場所や予算などをご家族でよく検討し、時間に余裕を持って遅くとも4月初旬までには購入するようにしましょう。
関連記事:「五月人形のご購入は、長く飾るために早めに準備しましょう!」
関連記事:「買う前に知っておきたい後悔しないお祝い選び。五月人形とはどんな意味を持つのか?」
近年ではインターネット通販で五月人形を購入することも可能ですが、やはり実店舗まで足を運んでいただき、実際に見て触れて納得のいくものを選ばれることをおすすめいたします。
特に鯉のぼりの取り付け金具やポールなどは設置場所を確認した上で購入しないと余計な費用がかかってしまうこともありますのでご注意ください。
とは言っても遠方であったり、時間が中々取れない方も多くいらっしゃると思いますので、、その際はぜひ品揃え豊富な、東玉のオンラインショップもご利用してみてください。メールや電話での相談にも誠心誠意お答えいたします。
関連記事:「「兜(かぶと)」は名匠や技巧で選ぶのがおすすめ!」
関連記事:「五月人形の兜や鎧の種類を知って、お子様の初節句にそなえましょう」
関連記事:「五月人形の相場は?誰に贈るかによっても変わります!」
五月人形はいつから飾るもの?
しかし、端午の節句のお飾りは一般的にどのような時期に飾るものなのでしょうか?
五月人形を飾る時期
五月人形は【いつからいつまで飾らなければいけない】という飾る時期の決まりはありません。大安吉日など飾る日も気にしなくても大丈夫です。
地域や風習などによっても異なりますが、一般的にはお彼岸(春分の日)頃から4月の中旬の間に飾る方が多いようですが、お彼岸前に飾っても全く問題ありません。
関連記事:「五月人形のご購入は、長く飾るために早めに準備しましょう!」
せっかく購入した五月人形ですから、お子様のためにもできるだけ早く飾り1日でも長く楽しめるといいのですが、忙しくてなかなかそうもいかない事もあります。
もし、飾るのが遅くなってしまった場合は、5月5日の端午の節句の1週間前まで飾るようにするといいでしょう。
昔から前日に飾ることを「一夜飾り」と言いますが、今でもそれをタブーとしている地域もあります。特に鎧飾りなどは少し組み立てに時間が必要ですので、余裕を持って飾り付けの日にちを選ばれるのがいいかと思います。
大切なのは飾る時期よりも、飾るタイミングです。
ひな人形と同じで五月人形も湿気を嫌います。ですから、五月人形を一年間しまっておいた箱から取り出して飾り付けるのは、できるだけ天気のよい日を選びましょう。
飾り場所も五月人形の劣化を防ぐために、直射日光や湿気、エアコンから離れた場所を選んでください。
関連記事:「五月人形を飾る場所は直射日光とエアコンを避ける!」
五月人形をしまう時期
五月人形のしまう時期についても特に決まりはありません。ただし、飾る日と同じように天気が良く湿気の少ない日にしまってください。
ただ、昔から季節の行事のものは、時期が過ぎたらできるだけ早めに片付けた方がいいとは言われています。
ですから、五月人形は端午の節句が終わったらなるべく早めに、5月中旬までにはしまうのが理想的です。「飾るとき」と同様に天気のよい日を選び、遅くとも梅雨が近づき湿度が上がる前にしまってください。
鎧兜や人形はデリケートです。取り扱いの際には手油がつかないように白手袋などを着用してください。
そして、収納前には羽根ばたきや柔らかい布などを使って丁寧にお手入れし、柔らかい薄紙や布などでくるんでから湿気の少ない場所にしまってください。その際、箱の中に人形専用の防虫剤を適量入れておくようにしましょう。
関連記事:「鎧兜など、端午の節句に飾る「五月人形」の基礎知識」
大切なのは、「いつ飾るか」ではなく毎年飾ってあげることです。
兜飾りや鎧飾りは立派になればなるほど、飾り付けも大変になります。
日々忙しくしていると、押入れから五月人形の箱を出すのもためらわれる瞬間があるかもしれません。ですが、お祝いやお祭りも、その前の準備も含めて行事に含まれます。
男の子の健やかな成長を願う年に一度だけのお祭りですから、初節句だけでなく毎年五月人形を飾ってお祝いしましょう。